●虫歯
虫歯は、痛みが出てきて自覚症状がある頃には、症状がかなり進んでしまっていることが多いです。そうなる前に早期の治療を行うことが重要です。
虫歯治療の際、一番気になるのは、「麻酔を打つ時の痛み」ではないでしょうか。
虫歯は気になるけど痛い治療はされたくないので、歯医者に行かないという方も多いようです。
麻酔は打ち方によって痛みが変わります。当院では、麻酔を打つ場所、針の刺し方、麻酔液を入れるスピードなどを最適化して、できるだけ痛みがないように治療していきます。
このように、すでに症状がある方に対する痛みのない治療を心がけることはもちろんですが、最も大切なことは「症状がなくても定期的な検診で予防していく」ことです。
定期的な検診で、早期発見・早期治療ができるようサポートさせていただきます。
●お子様の歯科治療について
乳歯の虫歯は進行が早いため、より注意が必要です。 早期の検診でお口の中を定期的にチェックし、虫歯があればすぐに治療できるようにしていきましょう。
3〜6歳くらいまでのお子様について
3〜6歳頃までは、お顔の形をつくる大切な時期です。
甘いものをどんどん欲しがったり、お菓子を常に食べたりするとすぐに虫歯ができてしまう時期です。乳歯は永久歯に比べてエナメル質が半分しかないので、虫歯もあっという間に進んでしまうため、油断ができません。また奥歯の歯と歯の間のような見えにくい場所にも虫歯ができやすいことも特徴です。
乳歯の虫歯は要注意です
乳歯の虫歯を「どうせ生え変わるから」と放置していませんか?乳歯の虫歯は永久歯にも影響を及ぼします。永久歯がすぐに虫歯になったり、歯の色を変色させてしまうこともあります。歯並びにも影響が出てきますので、高額な矯正治療が必要になってしまうことも懸念されます。
乳歯の時期に虫歯を徹底的に予防していくことが大切です。
歯並びを悪くする癖をなくそう
3〜6歳はお顔の骨を形成するための大切な時期です。顔や口の歪みなどは生活習慣によって悪化してしまう恐れがあります。例えば指しゃぶり、唇を噛む癖、口呼吸、舌を突き出す癖、ほおづえなどの癖は、放置すると歯並びだけでなく顎や頬が歪むなど、お顔の見た目にも影響してしまいますので、気がついたら早めにやめさせてください。
虫歯や歯周病を防ぐために、あるいは治療が終わった歯を長持ちさせるためには、定期的に検診とクリーニングを受けることが重要です。その際、歯垢が歯にたくさん付いている方には、染め出し液を使って磨き残しを目で確認していただくようにしています。むやみに患者さんを通院させて必要ない処置をするようなことはありませんので、せめて半年に一度は、もしくは歯石などの汚れがついている時は、歯のメンテナンスをするようにしましょう。
定期検診
少なくとも半年に一度は、歯の状態をチェックするようにしましょう。特に歯周病は自覚症状がないまま進行していきますので、注意が必要です。歯周病は歯を失う最も大きな原因にもなっています。
クリーニング
歯ブラシだけでは落としきれない細菌の塊(プラーク)や、それが固まったもの(歯石)を除去します。また、最後に歯の表面をピカピカに磨き上げますので、お口の中がさっぱりしてとても気持ちが良くなります。美容室で髪の毛のお手入れをする感覚で、歯のお手入れもしていきましょう。
歯磨き指導
歯磨きを全くしないという方はほとんどいませんが、磨いているつもりで磨けていないという方はたくさんいらっしゃいます。改めて自分の歯の磨き残しについて知り、より良い歯磨き方法を身につけていただければと思います。必要に応じて染め出し液(磨き残しがわかる液)を使用します。
●健康な歯肉の状態を知っていますか?
歯周組織によって歯がしっかり支えられている状態では、ブラッシングしても出血がなく、歯茎も引き締まっていて色はピンク色をしています。歯と歯の間も隙間がなく密着していて健康な状態です。
●歯周病の治療について
当院の歯周病治療では、歯茎の炎症(歯肉炎)の治療はもちろんのこと、歯周病が骨まで達し、骨が溶けてしまっている場合(歯周炎)でも再生療法を用いた治療を行っております。ただし、このような再生療法を使用する場合でも、100%健康な状態に戻すことは残念ながらできません。
歯周病治療のゴールは、「炎症がなく、進行しない」状態を目指すことだと考えております。
歯周病が進行しないように、日頃の歯磨き+歯科医院でのクリーニング(患者様自身が掃除をしやすいよう、お口の環境を整える)を行い、患者様の毎日の歯磨きをサポートさせていただきます。
歯科医院での治療だけではなく、やはりご自宅でのブラッシングが最も重要なので、お気軽にご相談ください。
今より症状を進行させないことがポイントです。毎日のセルフケアをしっかり行なっていきましょう。
●歯肉炎になると・・・
歯と歯茎の境目に歯垢(プラーク)が溜まり、プラーク内の細菌が出す毒素により歯茎が赤く腫れた状態になります。歯を支える骨(歯槽骨)に変化はありませんが、歯肉炎の段階では痛みもないため見逃してしまうことがあります。しかし、放置してしまうと次のステージの「歯周炎」へと進行してしまうので、歯肉炎の段階でしっかりケアをすることが大切です。
歯科医院で正しいブラッシング指導を受けて、悪化しないようにしましょう。
歯周炎(軽度)の状態
歯と歯茎の境目に歯垢(プラーク)が溜まり、プラーク内の細菌が出す毒素により歯茎が更に赤く腫れた状態です。歯肉炎が進行して細菌感染が進んでしまい、歯を支える骨(歯槽骨)に影響を及ぼします。また、この段階になると歯周ポケットは2~4㎜程度に深くなります。そして歯周ポケット内にプラークや歯石が溜まりやすくなり、中度や重度の歯周炎へと進行してしまうのです。
歯周ポケットの歯石を除去するために、スケーリングを行います。
歯周炎(中度)
軽度歯周炎より、症状が進行してしまった状態です。歯を支えている骨(歯槽骨)も溶かされてしまっており、歯周ポケットは4~6㎜の深さになります。歯周ポケット内には、プラークや歯石がたくさん詰まってしまいます。
この状態まで進行してしまうと、歯ブラシの毛先が届かないだけではなく、痛みも出てきてしまうため、歯を磨くことが困難になり、更に症状が進行していってしまいます。
歯周炎(重度)
重度歯周炎では、歯を支える骨(歯槽骨)が大幅に溶かされてしまい、歯周ポケットは6㎜以上になります。歯がぐらついていることにより、食事や歯磨きが困難になり、清掃性も悪くなってしまい症状が悪化してしまいます。最終的に歯が抜けてしまうのです。
スケーリング・ルートプレーニングでよくならない場合や、重度の歯周病の場合は、歯周外科手術を提案することがあります。
●歯周病は治りますか??
歯茎の炎症(歯肉炎)だけなら治ります。しかし、歯周病が骨まで達し、骨が溶けてしまっている場合(歯周炎)は改善することはできますが、 100%健康な状態に戻すことは残念ながらできません。歯周病は、今より症状を進行させないことがポイントです。毎日のセルフケアをしっかり行なっていきましょう。
親知らずは、必ずしも抜歯をする必要はなく、その方のお口の状態によって必要性は異なります。
抜歯の必要がある場合…親知らずが横向きに生えている
抜歯の必要がない場合…親知らずがまっすぐ生えており、隣り合う歯の清掃に影響がない
日本人の場合、親知らずがまっすぐ生えている場合は少ない為、多くの場合抜歯の必要があります。
●抜歯が必要な理由
なぜ抜歯が必要なのか、という点ですが、親知らずが横向きに生えていることによって隣り合う歯に汚れが溜まりやすくなる/清掃がしにくい状態になります。
汚れが落とせなくなると、そこから細菌が入って炎症を起こし、虫歯などの疾患になりやすくなります。
ですから、隣り合う他の歯を守るために、親知らずを抜歯します。
予防という観点でも、親知らずの抜歯は重要な役割を担います。
親知らずの抜歯をする時は骨の硬さや親知らずの向きなどにより抜歯後に痛みや腫れを伴うこともありますが、当院ではそれらが極力少なく済むように配慮し、口コミで遠くから親知らずの抜歯に来られる方もたくさんいらっしゃいます。体の負担を抑えて親知らずの抜歯をしたいという方は、ぜひお越しください。
●失った歯の代わりに働く第二の永久歯
歯は口を開いたときに目で見える部分と、それを支える歯根から成り立っています。歯を失うということは、それら歯の全体を失ってしまうことです。
インプラント治療では、失われた歯根部分に、チタン製のインプラント(人工歯根)を埋め込んで、それを支えに人工歯を取り付けます。
当院では、CTを使った埋入のシミュレーションを徹底しております。
正確な埋入位置を把握することで、できるだけ患者様に負担をかけないような治療を心がけております。
また、インプラント治療は、歯を失った部分にのみ行う治療なので、残っているほかの健康な歯へ余計な負担をかけることはありません。顎の骨に直接感触を伝えて力をかけられるため、食感を楽しみながらしっかり噛むことができます。
天然の歯根に代わって人工歯根を埋め込むことで、噛むたびに適度な力が骨に伝わり続けるため歯周組織が維持され、その部分の骨が痩せないという特徴があります。
見た目も天然歯と変わらない美しさで、機能的な使い心地を得られるインプラントは、まさに第二の永久歯といえるでしょう。 歯を失ってしまった場合、入れ歯やブリッジなどの治療方法と合わせて検討し、最善の治療をご提案します。
●インプラント/ブリッジ/入れ歯の違い
インプラント
メリット
・審美性が優れている
・自身の天然歯に近い仕上がりを目指せる
・天然歯と同じような噛み心地を目指せる
・隣り合う他の歯への影響がない
デメリット
・外科手術が必要
・治療完了までに時間がかかる
・保険適用外の治療となる為、費用が高額になる場合がある
ブリッジ
メリット
・保険適用が可能
・保険外の素材を使用すれば、審美面の仕上がりにも期待ができる
・外科手術の必要がない
・短期間での治療が可能
・装着時の違和感が少ない
デメリット
・ブリッジを支えるために、他の歯を削る必要がある為、天然歯への影響がある
・歯のない部分と残っている歯の本数により適用できない場合がある
入れ歯
メリット
・ほぼすべての症例に適応可能
・保険適用で治療が可能
・短期間での治療が可能
・残っている歯をほぼ削らずに治療が可能
デメリット
・インプラント・入れ歯に比べて見劣りする
・保険の部分入れ歯では、金属のバネが目立ち、入れ歯をしていることが分かりやすくなる
・違和感・異物感が強く、慣れが必要
・熱・味を感じにくくなる
・出し入れが面倒
●インプラントを検討する方へ
インプラント治療を検討されている患者様に必ずお伝えしているのが、5年後、10年後と万が一、隣り合う歯がだめになった場合に、その都度インプラントをするのか、ということを伺っています。
インプラントをする必要がある状態(歯を抜かなければならない)になってしまった根本的な原因を解決できなければ、何本もインプラント治療をしなければならない状況になってしまうからです。
そのため、インプラント治療を検討されている方に対しては、5年後、10年後までを見通した治療計画をご案内いたします。
先を見据えた治療計画でいつまでも健康な歯をキープしていただきたいと考えております。
入れ歯には、保険が適用されるレジン(プラスチック)のもの以外にも、違和感が少なく強度もある金属床義歯、お口を開けても入れ歯であることが目立たないノンクラスプデンチャーなどがあります。ただし、部分入れ歯に関しては、今後も歯を失ったら作り替える必要が出てくるため、残っている歯が不安定な場合、あえて費用を抑えて保険の入れ歯を作ることをお勧めする場合があります。もちろん保険の入れ歯に関してもきちんと快適に使っていただけるよう、噛み合わせや見た目をよく確認しながら製作していきます。
レジン義歯(保険適用)
プラスチック素材で作られた入れ歯です。素材の特性上、どうしても厚みが出てしまいますので、細かく調整してできるだけ違和感を減らすことが重要です。
金属床デンチャー
土台部分が金属でできています。薄い、丈夫、温度を伝える(味を感じやすい)といった特徴があります。
ノンクラスプデンチャー
金属のバネがない部分入れ歯です。お口を開けた時に入れ歯が目立つのは避けたいという方にはお勧めです。